レンタル防音室と自作防音室の違い

投稿日:2018年7月26日 更新日:

既存のレンタル防音室(既製品の中で代表的と言えるYAMAHA製のアビテックス)

DIYで作った防音室

との違いをまとめます。
(防音室の高さ、縦横に多少の違いがありますが、誤差の範囲ですので省略します)

YAMAHA-アビテックスの見積もりを立ててみました。

アビテックス見積もり画像

①費用の比較

税込みで1,417,500円!?!?

結構高いんですね。組み立て費用に44,100円かかるそうです。
(※ 費用は2013年の11月に調べた値段です)

結論

レンタル防音室の場合: 設置費込み一括で1,461,600円~(分割で1,645,166円~)
DIY自作防音室の場合: 材料代で約50,000円~

(※ 材料代は大体の相場です。ネットで4万5千円程で作ってる方がいらっしゃいましたが、東北大震災の影響によって建築材料が値上げしています。
地域・状況によって大きく変わる可能性があります。
又、別途工具費かかります )

②性能の比較

☝備考☝

・遮音性能の「 Dr-** (D-**)」とはなにか??

遮音性能の「Dr-**」というのはその物を通した場合、何dB(デシベル)静かになるのか?という数値です。
防音室で例えると、防音室の中から出した音が、外に出た時にはどれくらい減ってるか、がDrになります。
つまり、数値が低いと遮音性能が低く、数値が高いと遮音性能が高くなります。
人の話し声の芯よりも少し低い音程の部分、「500Hz」を基準に何dB減衰したかどうか、で測定されています。

・dB(デシベル)とは何か??

デシベルとは、音の大きさの単位です。少しややこしいのでざっくりとしか説明しませんが、目安になる例を挙げておきます

音の大きさ 大きさの例
0dB 全然聞こえない。人間じゃ聞こえない限界の小ささ
4dB ほんの少しかすかに聞こえる程度
10dB 静かな呼吸音
20dB 木の葉の触れ合う音。時計の針の音
30dB 郊外の深夜。静かにささやく声
40dB 静かな図書館。静かな住宅の昼。
50dB 静かな事務所。クーラーの音。
60dB 一般的な会話レベル。
70dB 騒々しい事務所。騒々しい街頭。
80dB 電車の車内。ピアノの演奏の音。目覚まし時計
90dB 犬の鳴き声(4~5メートル)。稼働中の工場内。カラオケの部屋の中
100dB ガード下で電車が通るときの通過音。
110dB 自動車の警笛。
120dB 飛行機のエンジン音

こんな感じになります。

今回選択したYAMAHAのアビテックスは「Dr-40」ですので、40dB分、音が小さくなります。 その40dBがどのくらいなのかというと…

犬の鳴き声・カラオケの室内(90dB)⇒ 静かな事務所。クーラーの音(50dB)
ピアノの演奏の音 (80dB)⇒ 静かな図書館・昼の静かな住宅(40dB)

Dr-40はかなり静かになる基準だということがわかりますね。

それに比べると、自作の防音室はDr-幾らでしょうか?
それは作ってからじゃないとわかりませんし、防音性能は施工者の技量、材料によって左右されます。
個人で作った場合、アビテックスと比べると多少劣る部分があると思います。
但し、予算に合わせて、用途に合わせて仕様が変えられるのは心強いところです。

③外見の比較

YAMAHAのアビテックスはやっぱり格好いいですね。

アビテックス外観

YAMAHAのアビテックス

自作の防音室の外壁には 「石膏ボード」を使います。
石膏ボードは、石膏の表面に紙を張ったような素材です。

ですので、外壁の表面は紙です。
水性の塗料、油性の塗料、両方で好きな色・模様にカスタマイズできます。
創作が好きな方、アビテックスの色以外にしたい方はDIYで作るのが楽しいと思います。

④レンタル防音室と自作防音室の違い・比較まとめ

自分なりの考察を☆3満点にして採点しました。

自作の防音室 既存の防音室
(YAMAHAのアビテックス)
費用 ☆☆☆

費用に合わせて素材の質・量・仕様を変更可能。
約5万円~で作製できそう。

仕様に合わせてオプションでカスタマイズ可能。
自分の希望で見積もりを出した場合、設置費込みで約164万円~になりそうです。

防音性能 ☆☆

素材の質・量、作成者の施工により左右される。
メリットともデメリットとも言える。

☆☆☆

かなり信頼性のある防音性能が得られると思います。色々な基準を満たした上での「Dr-**」ですので。

外見 ☆☆

外壁は石膏ボードになるため、ペイントや壁紙張ったり等のカスタマイズが可能。

☆☆☆

カッコイイ。素材が紙じゃないので水拭きもできますね。

室内の広さ ☆☆☆

広さは設計の時点で調整可能。

☆☆☆

オプションで部屋の広さも変えられるので

難易度
手間
必要時間

必要な知識は本サイトで掲載しますが、ある程度の器用さが必要。

☆☆☆

設置費を支払えばすべてやってくれます。

 

YAMAHAアビテックスは分割にすると総支払額が1,601,066円です。
防音室自体の需要が低いですし、量産できない分妥当な値段なんでしょうか。
一度買えば一生物なので防音室作りに自信の無い方、アパート・マンションに住んでいて絶対的な防音性能が欲しい方、子供の為に集中させて演奏練習をさせてあげたい方、等にはYAMAHA-アビテックスがお勧めです。

分割でも160万なんて払えない!って方はDIYで作りましょう。

ということで早速、本題の防音室作りに進みます。

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