既存のレンタル防音室(既製品の中で代表的と言えるYAMAHA製のアビテックス)
と
DIYで作った防音室
との違いをまとめます。
(防音室の高さ、縦横に多少の違いがありますが、誤差の範囲ですので省略します)
YAMAHA-アビテックスの見積もりを立ててみました。

①費用の比較
税込みで1,417,500円!?!?
結構高いんですね。組み立て費用に44,100円かかるそうです。
(※ 費用は2013年の11月に調べた値段です)
結論
レンタル防音室の場合: 設置費込み一括で1,461,600円~(分割で1,645,166円~)
DIY自作防音室の場合: 材料代で約50,000円~
(※ 材料代は大体の相場です。ネットで4万5千円程で作ってる方がいらっしゃいましたが、東北大震災の影響によって建築材料が値上げしています。
地域・状況によって大きく変わる可能性があります。
又、別途工具費かかります )
②性能の比較
☝備考☝
・遮音性能の「 Dr-** (D-**)」とはなにか??
遮音性能の「Dr-**」というのはその物を通した場合、何dB(デシベル)静かになるのか?という数値です。
防音室で例えると、防音室の中から出した音が、外に出た時にはどれくらい減ってるか、がDrになります。
つまり、数値が低いと遮音性能が低く、数値が高いと遮音性能が高くなります。
人の話し声の芯よりも少し低い音程の部分、「500Hz」を基準に何dB減衰したかどうか、で測定されています。
・dB(デシベル)とは何か??
デシベルとは、音の大きさの単位です。少しややこしいのでざっくりとしか説明しませんが、目安になる例を挙げておきます
音の大きさ | 大きさの例 |
---|---|
0dB | 全然聞こえない。人間じゃ聞こえない限界の小ささ |
4dB | ほんの少しかすかに聞こえる程度 |
10dB | 静かな呼吸音 |
20dB | 木の葉の触れ合う音。時計の針の音 |
30dB | 郊外の深夜。静かにささやく声 |
40dB | 静かな図書館。静かな住宅の昼。 |
50dB | 静かな事務所。クーラーの音。 |
60dB | 一般的な会話レベル。 |
70dB | 騒々しい事務所。騒々しい街頭。 |
80dB | 電車の車内。ピアノの演奏の音。目覚まし時計 |
90dB | 犬の鳴き声(4~5メートル)。稼働中の工場内。カラオケの部屋の中 |
100dB | ガード下で電車が通るときの通過音。 |
110dB | 自動車の警笛。 |
120dB | 飛行機のエンジン音 |
こんな感じになります。
今回選択したYAMAHAのアビテックスは「Dr-40」ですので、40dB分、音が小さくなります。 その40dBがどのくらいなのかというと…
犬の鳴き声・カラオケの室内(90dB)⇒ 静かな事務所。クーラーの音(50dB)
ピアノの演奏の音 (80dB)⇒ 静かな図書館・昼の静かな住宅(40dB)
Dr-40はかなり静かになる基準だということがわかりますね。
それに比べると、自作の防音室はDr-幾らでしょうか?
それは作ってからじゃないとわかりませんし、防音性能は施工者の技量、材料によって左右されます。
個人で作った場合、アビテックスと比べると多少劣る部分があると思います。
但し、予算に合わせて、用途に合わせて仕様が変えられるのは心強いところです。
③外見の比較
YAMAHAのアビテックスはやっぱり格好いいですね。

YAMAHAのアビテックス
自作の防音室の外壁には 「石膏ボード」を使います。
石膏ボードは、石膏の表面に紙を張ったような素材です。
ですので、外壁の表面は紙です。
水性の塗料、油性の塗料、両方で好きな色・模様にカスタマイズできます。
創作が好きな方、アビテックスの色以外にしたい方はDIYで作るのが楽しいと思います。
④レンタル防音室と自作防音室の違い・比較まとめ
自分なりの考察を☆3満点にして採点しました。
自作の防音室 | 既存の防音室 (YAMAHAのアビテックス) |
|
---|---|---|
費用 | ☆☆☆
費用に合わせて素材の質・量・仕様を変更可能。 |
☆
仕様に合わせてオプションでカスタマイズ可能。 |
防音性能 | ☆☆
素材の質・量、作成者の施工により左右される。 |
☆☆☆
かなり信頼性のある防音性能が得られると思います。色々な基準を満たした上での「Dr-**」ですので。 |
外見 | ☆☆
外壁は石膏ボードになるため、ペイントや壁紙張ったり等のカスタマイズが可能。 |
☆☆☆
カッコイイ。素材が紙じゃないので水拭きもできますね。 |
室内の広さ |
☆☆☆
広さは設計の時点で調整可能。 |
☆☆☆
オプションで部屋の広さも変えられるので |
難易度 手間 必要時間 |
☆
必要な知識は本サイトで掲載しますが、ある程度の器用さが必要。 |
☆☆☆
設置費を支払えばすべてやってくれます。 |
YAMAHAアビテックスは分割にすると総支払額が1,601,066円です。
防音室自体の需要が低いですし、量産できない分妥当な値段なんでしょうか。
一度買えば一生物なので防音室作りに自信の無い方、アパート・マンションに住んでいて絶対的な防音性能が欲しい方、子供の為に集中させて演奏練習をさせてあげたい方、等にはYAMAHA-アビテックスがお勧めです。
分割でも160万なんて払えない!って方はDIYで作りましょう。
ということで早速、本題の防音室作りに進みます。